・ムリに総括するならば、芸人さんがクイズ番組に使われまくった1年であった。「テレビ局が制作にお金をかけられなくなったこと」の影響をモロに受けている。お笑い番組が減っている中で、ギャラも高くなく使いやすい芸人さんをブッキングして、高度なリアクション技術を求めることは、番組制作上保険として有効に機能する。明石家さんま師も「なるほど・ザ・ワールド」に出て工藤夕貴に突っ込みまくっていたし。ダウンタウンも東京進出期は、「当たって砕けろ(は見たことがない)」とか「世界の常識・非常識」に出ていたし。ギャラも安いし、面白いし、オチも付けてくれるし、言うこと無し。
・しかし、本当にこれで良いのだろうか。わたしはクイズ研究会出身だが、クイズ番組の量にはかなり前からうんざりしている。もっとも、芸人さんはテレビで最も重宝される「しゃべりの力」があるから、クイズ番組が無くなっても居場所はあるだろう。
・事はそういう問題ではないのである。お金がかかる、リスキーなことを避けることばかりして、時間とお金をかけてバラエティのノウハウを蓄積する。そういう経験の断絶で、今後面白いバラエティができなくなってしまうのではないか、と部外者ながら勝手に心配しているのである。
・「ガキの使い」を始めるとき、菅賢治さんは「今の年齢の自分が、腹の底から笑えるものを作りたい」と考えていたという(『笑ったもん勝ち』より)。そう言えば、最近ダウンタウン関連以外で、腹の底から笑っていないような気がする。来年はどうか。
・全くどうでもいい話。今日一日、有吉弘行さんの元相方の名前と、ビビる大内の下の名前を思い出そうと、悶々としていた。最近、物忘れがちょこちょこあるので、片っ端から思い出さないと。