「We want you,児玉.」(第10回ロサンゼルス)

・前回の投稿は、結局児玉さんが亡くなってからのものとなっていたわけだ。知っていれば、ほんの少しは内容が変わっていたかもしれない。
 
・5月16日は大安だった。この日に結婚した知人が2人いる。しかもそのうち一人はアタック25出場経験者! 何という偶然! しかもその友人から結婚メールが来たのは昼の12時12分。亡くなる十数分前。こわー。
 
・私はアタック25に3回出演した。うらやましいでしょう。それはともかく、行くたびに「児玉さんってどんな人?」と聞かれる。児玉さんという司会者に対する関心が高い、と言うことの証。
 
・児玉さんがアタック25の収録時どうしているかについては、ここに書いてある。いやー、我ながら良い体験記だ。
 
・児玉さんがクイズ番組で果たした歴史的役割については、秋元さんがすでに書いちゃった
 
・私は、別の視点から捉えていた。クイズの司会者は「ポンプで空気を与え続ける人である」という持論がある。一般人は、余程上手く乗せないと、モチベーションを保ち続けられない。いくら賞金で煽っても、最後まで頑張り続けることができなくなりうる。諦めたらオシマイなのだ。一般人はクイズ経験が乏しいから、どうがんばっていいか分からないことも多いだろう。まあ、1回テレビに出られたからいいや、と言う程度の人も多いだろう。その点、芸能人と違うのだ。
 
・そんなとき、児玉清さんやら福留さんやら土居まさるさんやら、独特の雰囲気に一般人を連れて行く役割の人が必要になる。彼らはとにかく一般人を「がんばるしかない状況」に追い込む。私も「こうなったらめちゃくちゃに押していくしかない」とか何とか乗せられて(このセリフは放送でカットされていた)、直後に誤答したことがある。自分としては悔しいが、テレビ番組としては良い画が撮れた。それは、間違いない。日曜の昼に、しかも「新婚さん」の直後に、醒めた解答者なんか誰が見たいか。
 
・そして、一般人は、上手に乗せれば、芸能人とは違うドキュメンタリー的な画を提供してくれる(「電波少年」に無名芸人を出していたのは、そういう意味で演出上完璧なのである)。児玉さんはもしかしたら、そういう芸を持った、最後の司会者なのではないか、と思うのである。共通しているのは、テレビに映らないところで、自分の役割をはっきり自覚していたと言うことだ。
 
・私が前回の書き込みで浦川さんに新司会の期待をかけたのは、在阪のアナウンサーによくある「一般人いじりのうまさ」を発揮できる可能性があるからなのである。ということで、これからもアタック25はしっかり見ましょう。そして、「クイズの原点がそこにある」なのか、「クイズの司会者の原点があったにすぎない」なのかを、見極めましょう。
 
・あ、明日の追悼番組は、アタック関連の映像がどうせ少ないと思うので、あまり期待しない方が良いと思いますよ。肖像権に日本一うるさい朝日系列だから。アタックは昔の映像も全然残ってないらしいし。