高校生について

・縁あって(なのか?)ほんのちょっとだけだが、高校生と早押しクイズをする機会があった。

・ほとんどクイズのキャリアは無いはずなのに、決まり切った問題や一度聞いた前振りには、とにかく反応が早い。私は指が遅い方なので、全然ボタンがつかない。一方、高校生は決して知識量が多いわけではないので(=キャリアがないから仕方がない)、私が押せる問題も結構あった。史上最強初期の水津康夫状態、とでもいうところか。

・にしても、早押し機の魔力というのは恐ろしいもので、それがあると自然と高校生たちが集まり、クイズの結果に一喜一憂し、結果何となくサークルを作ってしまう。あとは顧問を引き受けてくれる教員を探すだけ、という状況まですぐ進んでいく。

・「正解すると楽しい」という気持ちを増幅させる装置として、早押し機というものは非常に良くできている。高校生以下には廉価な早押し機を与えるだけでいいのかもしれない。日本クイズ協会に限らず、本気でクイズを普及したかったら、廉価な早押し機を販売してくれるメーカーを探して、需要予測などを提供するのが早いかも。

・もちろん、クイズの楽しみ方として「早押し」は一部にすぎない。入口は早押しであったとしても、それだけでは豊かなクイズ文化になるわけがない。種々のクイズ大会に見られる「行きすぎた早押し絶対主義」は、クイズを「ポイントの整理とそれへの反応」に収斂させてしまう。つーか、現に収斂されちゃっている。「それこそが競技クイズだ」というのは別に構わないが、他のクイズを考える人が少しはいてもいいよね。