東大生こそマラソンすべき(TQC先人の言葉その1)

こういうのに参加してきた。不特定(か?)多数の人とクイズをするのは、ものすごく久しぶり。たくさんの収穫があったので、羅列的に覚え書きを。長文です。失礼を。

・その1。現役やら東大王やらジャパン最強やらの早押しを、ごく近くで体験できたことで、彼らの「確定ポイント」というものが、何となく体感できたこと。

・私なんかだと、例えば(例えば、ですよ)「鴃舌」っつー答えになる問題があったとして、「モズがさえずる」という前振りを聞くと、「あ、言葉問題だな(田中さんは言葉問題が比較的多い)・・・モズは漢字で鴃・・・鴃舌かな・・・」とか思っているうちに「外国人の言葉が云々」と聞こえてきて、ボタンを押す訳である。ところが、こんなの確定ポイントと意識してさえいれば、「モズがさえずる」で押せちゃう。つーか押しちゃう。

・「競技クイズ」の早押しクイズなら、そこを突き詰めて問題文(+読み方)を練れば良いのだろう。というか、もうそういう技術論はほぼ巷間出そろっている。私としてはやはり、そうではない早押しクイズの問題文を作る技術を整理し、実作に励まねばならない。そのために若い人達の押しを(理解はしていたつもりだが)体感した経験は生きるはずだ。その思いを強くした。

・2つめ。まだまだクイズネタになることってたくさんあるのね。田中さんの「何でも問題にする姿勢」を見て感じた。最近問題作りをサボっているなーと痛感。このところ、例会近くになってやっと成文化する自転車操業の繰り返し。昔は使おうが使うまいが、数が勝負とばかりとにかく成文化しておいたのに(だから最近ボツ問がほとんどない)。もっと真面目に問題作成に取り組もう。

・3つめ。もっと解答者として真面目にクイズに取り組もうかなーなどと思ってみたり。私は勝負事が苦手である。気が弱いとか、そういうのではなく、「絶対勝ちたい!」「こいつには負けてなるものか!」などと思う心が基本的に欠落しているのである。だから、ライバルもいない。勝ち負けにこだわらなすぎなのだ。

・ただ、今回クイズをしてみて、「自分が取れる問題を確実に取る」という目標を持つのは楽しいかも、と思った。結局悔しいのは「分かる問題を落としたとき」だったから。誰かと自分を比べてクイズをするのは、あんまハッピーじゃないよなー(個人的な感想です)。だってやっぱり問題傾向って勝敗にものすごく関係あるからね。クイズに負けて「自分は負け犬だ」と自分を追い込む人もいるようだが、楽しいクイズが楽しくなくなっちゃうでしょうが。市民マラソンに参加するランナーの気持ちでいいんじゃないかと。

・最後に、やはり主催者の田中健一さんはすごい。よくウルトラクイズのスタッフが「必死で1万問用意した」と語っているが、田中さんは時間さえあれば1万問くらい読み続けるのではないか? いつも我々後輩一同、それに甘えすぎているのかもしれない。本当に嫌な顔ひとつせず、いくらでも問題を出してくださるのだ。こういう人を「クイズ神」と呼んだ方がよいのではないか。「神」は下々の者と戦わないものだ。いつか思う存分、田中さんがクイズを答えるシチュエーションを作って、恩返しをしないといけない。そう思っていた矢先、その後のビンゴ大会で恩返しの機会を得た。ちっぽけな恩返しだが。

・5年後にでも、機会があれば「私がクイズ企画をします!」と手を挙げて、歴戦の勇士を集めた大会を主催してみたいものだ、そのためにとっておきの問題を1000問くらい今から作るぞ・・・などと夢想してみたが、田中健一さんだからこそ参加者が集まるのであって、私なんぞが主催しても誰も参加しないだろう。かといってあと5年で有名プレーヤーになる、ってのもなー。

・その他の収穫は、神保町で「漢文の語法(西田太一郎)」「ヂンタ以来(堀内敬三)」をあり得ないくらい廉価で購入したことだったとさ。