見過ぎ見過ぎ、見過ぎだから

・前回の記事をまた紹介していただいたら、一気にアクセスカウントが増えた。そんなによってたかって見るようなブログでもないですよ。

・「99人の壁」視聴。これについても普段から思っていることと絡めて、また長くなるが、書いてみる。あくまでもクイズに関する一般論なので、長くても気にせず書く。つまらない自己開示などではないからご安心を。

・前回に比べたら、保険のかけ方はえげつなくなかったと思う。ただ、個人的にはクイズ番組に解説者はいらないと思っているので、その辺がやや気になった。まあ、今時のクイズ番組は解説ばっかだしなー。だから見る気が起きないんだよなー。あと、アナウンサーの「ちょっとうまいコメント」が、全然うまくない。結局、間をもたせたいだけで、結局これこそ「保険」なんだよな。もっとMCを信頼したらいいのに。

・前半戦は問題作成に苦労されていると思ったが、後半はちょっとどうなんでしょうか。突貫工事で揃えたよね、という感じでしょうか。例えば、ラガーこと渡辺徹が100万円を獲得した(マジかこいつ)ジャンルが「十代目柳家小三治」。明らかにウィキペディアから作ってますね(特に「主な演目」という項目がお薦め)。もちろん、ウラトリはちゃんとしていると思うけどね。「古田敦也」は著書が一覧になっているから問題にしたのだろう。でも問題になっていた『古田心理術』という本だけウィキになかった。つーか、『古田心理術』という本はamazonなどでも見つけられなかった。ほんとにあるのかしら。

・ジャンルが決まっている問題を、ウィキペディアで作りまくることが今後も増えれば、対策の立てやすい「クイズプレーヤーの食い物」番組になってしまう。そうやって「予定調和」の番組になると、すぐ飽きられるわな。そうならないことを祈る。祈るけど、そもそもジャンルさえちゃんと選べば、非常に対策の立てやすい番組なのである。クイズ問題を分析する際、「対策を立てやすいかどうか」という観点は非常に重要だ、ということは昔からずっと述べているが、あえてここで蒸し返しておく。

・とにかく問題作成に苦労する番組なのに、なんでレギュラーにするんだろ。結局、クイズ番組はテレビ局にとって「便利なコンテンツ」。問題作成の下請けさえ苦労させれば、安価でそれなりの番組が作れる「おいしいジャンル」なのだろう(もちろんフォーマットがしっかりしているからこそだが)。こうやってクイズ番組やクイズ作家は疲弊していく・・・のか?

・テレ朝のように2時間番組を2週に1回放送するようなパターンもあるから、レギュラーと言っても放送の頻度は明らかでないが、毎週やるのなら「挑戦者30人分くらい長回しして何回かに分けて放送」というパターンしかないだろう。そのために今回、前半戦・後半戦をテストパターンとして作ったのかもしれない。これなら1時間番組に縮めて、毎週のように回すことは不可能ではない。面白いかどうかは別として。

・基本的に、スペシャルで成功した番組(この番組が成功しているかは措いといて)をレギュラーにするフジテレビ的手法は、やや時代遅れなのではないか? 日テレは「頭脳王」をレギュラー化しなかった(代わりにTBSがレギュラー化したのね)。レギュラー番組が好調だから、という理由もあろうが、キワモノ的クイズ番組はレギュラー化すると寿命を極端に縮める、ということがよく分かっているのである。ま、でも10月から3月までの放送(15回くらい?)で、大晦日あたりにスペシャルを1回やる、くらいなら全然回るか。

・若い総合演出の起用が美談のように語られているが、そんなことは視聴者には関係ないし、別に宣伝にもならない。どうもこの番組を持ち上げる様々なコメントは、フジテレビの企業としての姿勢をアピールするためだけに存在するのではないか、と感じてしまう。「こんな新しいことやってます。フジテレビ、理解のある良い局だから、若い才能のある人は受験してね」みたいな。MC佐藤二朗起用も画期的であるかのように語られているが、本当に画期的なのは24時間テレビダウンタウン起用であり、大晦日のMC藤原寛社長起用である。

・まったく関係ないことだが、3月にタイに出張に行ったとき、バンコクのワット・ポー、ワット・アルン、ワット・プラケオは全部行った。なお、これらはすべて世界遺産ではない。バンコクの建造物は新しく建て直しているものが多く、世界遺産になれないんだそうだ。もちろんスワンナプーム国際空港で乗り降りしたし、アユタヤにも行ったので、ワット・マハータートに行って、例の仏様も写真に撮っておる。アユタヤの寺院は戦いで壊されたり略奪されたりしまくったが、修復を最低限にしているので世界遺産になっているそうだ。ということで、私の大好きな世界遺産ネタでした。