報道関係報道関係、新聞配達が報道関係か!

・24時間テレビのズームイン朝特集を視聴。日テレ的には黒歴史な映像(長嶋解任時のズームインとか)も見られ、なかなか良かった。

・さて、今回の目玉は何と言っても「零戦発見特番」の映像が流れたことであろう。私の愛読書『僕がテレビ屋サトーです』に成立事情が詳しい番組だが、放送の様子は私が想像していたのとだいぶ違った。クロマキーかなんかがあって、その映像の前で福留氏がスタンダップスタイルで語りまくるという姿をイメージしていたのだが、まさか報道フロアでろくに映像もない状態で「報道番組」として語っていたとは!(映像が殆ど撮れていないまま番組を作った、という事情については前掲書に詳しく述べられているけど)

・そうか、報道番組の延長なのか。あさま山荘だとか日航機墜落だとか、長時間の報道番組スタイルは、確かにチャンネルをひねる手を止めさせるのに十分なインパクトがある。元々報道局の記者だった福留氏こそ適任だ。1978年だから、ウルトラクイズではまだ福留節が完成していたとは言えない時期だが、もう完璧に福留節の語り自体は完成されていた。ちょっとした海外映像に優秀な台本とナレーションで、低予算でも木曜スペシャル1本作ってしまえる凄みがあってこそ、湯水のごとく金をジャブジャブ使うウルトラクイズのような番組が成立していたのだ。どっちもプロフェッショナルの仕事だ。考えてみれば、木曜スペシャルってそういう番組も多かったなぁ。

・ただ、報道番組のスタイルをとった理由には、もう一つあったのではないかと邪推する。この年の4月、鈴木健二アナウンサーによる「歴史への招待」がNHKで始まっている、。膨大な取材、圧倒的な記憶力、完璧な時代考証により、今なお伝説の番組を位置づけられている。この番組の形式に影響を受けつつ、一方で差別化を図るためにはどうすればいいかを考えた挙句、このスタイルにたどり着いたのではないかと私は考える。

・もちろん、報道番組にすることで「零戦って昔のことじゃないんだよ。今とつながっていることなんだよ」という明確なメッセージも伝えられる。佐藤氏はドラマやドキュメンタリーの手法を著書の中で強調するが、実は「報道風」の手法こそが氏の真骨頂なのではないか、そう思えてならない。

・何が言いたいかというと、「報道風のクイズ番組は作れないかな」ということですね、結論は。そうか?