面白くない意見ですよ

・うーん、いちいちケチをつけているわけでもないんですが、理事の意見が現役教員の代表だと思われるのもなんなので。

・協会の公式見解では、「中高生のクイズの支援」=「高文連に加盟する」ということなのだろう。高文連加盟が厳しい(つーか多分無理)ことや、学校というところが新たな部活動を作ることに後ろ向きな理由は既に述べた。問題なのは「クイズ部という部活動が新たに作れる学校は、ほとんどない」という点にこそある。たとえ高文連に加盟したとしても、だ。平成3年に小倉百人一首かるた部会ができても、秋田県にかるた部はほとんどない(秋田北鷹高校にはある)。演劇部に至ってはどんどん加盟校が減っている状況である。私立高校にいると見えにくいかも知れないが、生徒数減による各部活動の消耗具合というのは、本当に悲惨な状況なのである。

・全国高文連に加盟するには、各都道府県の高校でクイズ部(同好会ではなく)ができて、クイズ部会ができて、はじめて全国高文連に加盟が可能となる。各都道府県、というのは、必ずしもすべての都道府県という意味ではなく、今後数年の「全国高総文祭」開催地にとりあえずできている状況があればいいようだ。

・ただし、この話はあくまでも「全国高文連」についてである。どうしても高文連加盟をしたければ、都道府県単位で行うのが手っ取り早い。たぶん協会もこれを視野に入れているだろう(そうでなければ、あまりに戦略がなさすぎる)。ただ、これも部活動として行っている学校がいくつかないとダメ。そして、おびただしい高文連関連の文書を裁き、大会を運営するパワーと根性のある教員が事務局長にならないといけない。これだけ教員の多忙化が叫ばれて久しい昨今、そういう人がはたして出てくるものだろうか。

・「生徒が熱心にやってるんだから、教員だったらそれくらいしろよ」と思う人がいるかもしれないが、はっきり言って教員はクイズ界の下請けではない。クイズ研顧問の教員と接触しても、さほど芳しい感触はたぶん得られないと思う(私はテニスと新聞と掛け持っていて絶対無理)。協会がどれだけ努力をしたとしても、高文連を立ち上げるのは教員である。その協力を本当に得られるのか。非常に熱心な一教員の意見だけでは、現状は把握できないのでは?

・とにかく、高文連に加盟するのには、ひたすらハードルが高いのである。理想としては理解できるが、それは遠い将来の目標としておいて、純粋に「普及活動」を一生懸命やった方がいいと思う。

・大会中に事故があったら生徒の責任問題に発展しかねない、と心配する向きもあるようだが、ここでいう「責任」とは一般的に言って民事上の責任(要は補償の金銭面)のお話に限られると思う。だから、主催者が保険を掛けるだけでよいのだ。大会中の事故(事件は別ですよ)によって、その競技が否定されるような自体は寡聞にして私は知らない。学校にマスコミが押し寄せる事態も、想定しづらい。

・こういう意見も、たぶん「協会に批判的な意見が多くて云々」という中に入るのだろう。にしても、記事を読む限り、よほど旧理事たちとぶつかったんだろうなあと想像できる。まあ、私のような門外漢でも、「何故○○理事は辞めたのか?」とか「なぜ○○○○は一心精進を応援しているのか」とか「なぜ○○○○はQUIZ JAPANに出ないのか」とか「なぜクイズ論氏は今沈黙しているのか」とか、勘ぐるネタには事欠かない。品がないのは嫌だから勘ぐらないだけで。

・現段階で協会は、2つのクイズ大会を主催しているに過ぎない。それだけでクイズの世界で力を持つはずなどない、ような気もするのだが、実はそうでもない。クイズプレーヤーは何だかんだで「自分がプレーヤーとして活躍できる場」を全面的に肯定する傾向にある。かつ、クイズの世界には「長いものには巻かれろ」的な価値観が割と根強い。だって、そうしないとテレビとか大会とかで活躍できないもんね。やっぱみんななりたいのよ、クイズ王に。そうでないと努力したことが無駄になるもんね。別になってもいいけど私は。

・全くの追伸。「新常識クイズ」は私も読んでました・・・のはずなのだが、さっき見直したら問題をほとんど忘れていた。因みにその前進の「常識クイズ」も持っているが、やっぱり問題はほとんど覚えてなかった。宝の持ち腐れ。