ミヤタテルアビブ(隠れた昭和お笑いキャラシリーズその1)

・「99人の壁」の放送は、非常にテンポが良い。実況席や取材のVTRなど、様々な素材を組み合わせて上手に編集しているから、だけではなく、現場で見ていても本当にテンポが良い。飽きない。もちろん、解答者としては全然余裕がなく、常に腕時計とにらめっこして収録終了予定時間を気にしているわけだが、そういうのから解き放れると、この方のように楽しく見られる。

・秋元さんも書いているように、二朗さんのMCが非常にしっかりしているのである。「アタック25」は出場3回、観戦1回しているが、いつ行っても座長・児玉清がテンポの良い空気を作るのに尽力している(あの番組は撮って出しだからなおさらだけど)。それに近いものを二朗さんにも感じた(谷原さんにはあまり感じないかな)。もちろん、ご自分のキャラを知り尽くした上で、道化にもなり、お父さんにもなり、スケベ親父にもなり、まさに変幻自在。こういうところが、劇団の主宰をしている人の強みでもある。座長としての責任感が半端ではない。

・クイズの司会を俳優が行う伝統が、確かに日本のクイズ番組文化の中にはある。ただ、一人の俳優が二つ以上の番組のMCをやることは普通できない(関口宏愛川欽也は俳優と見なさず、司会業と考える)。その意味で、私が日本のクイズ番組史上最高のMCを決めるとすれば、古舘伊知郎にとどめをさす。だって「日本人の質問」「悪魔のささやき」だぜ(他にもあるけど)。この2番組は日本のクイズ番組文化に多大な影響を与えたことを、もっと評価しよう。大橋巨泉もすごいけど、NHKのクイズの司会はやってないもんね。

・曲がりなりにもしゃべる仕事をしている私にとって古舘氏は、ビートたけし福留功男と同じくらい憧れの存在なのです。

・全国オーディションを行うことになったようで、めでたい。これから出る人は、ジャンルを考えるのに必死だと思います。ありったけたくさん書いた方がいいでしょう。絶対無理なジャンルはやめましょう。たとえば「アンパンマン」とか「ディズニー系」とか。「ベン=E=キング」とか「明武谷」とか「うぐいす芸者歌手」とか、いくら詳しくてもマニアックすぎるのはダメでしょう。ジャニーズ系も選んだ人がいないので多分ダメかな。意外にダメなのが裏かぶり。裏番組のMCなどはダメなんだそうで(これはスタッフからはっきり聞いた)、志村けんがらみ、タモリがらみはNG。よく「昭和お笑い史」がOKになったなー(逆に言えばタモリ問題、志村問題は出題されないということですね)。