佐々木がやったとなぜ言わぬ

・「QUIZ JAPAN」最新号に投稿したという「99人の壁」チャレンジャーのツイートが散見される。私は絶妙なタイミングでグランドスラムを達成したため、一切その種の取材や寄稿依頼を受けていない。皮肉でも何でも無く、非常にお互い運が良かったと思う。私なんかに原稿依頼したら、何書くか分からないもんね。

・記事をチラ見した限りにおいては、「好きで仕方が無いことをジャンルにして出場した話」より、「どういう風にジャンルを選んだら番組に出やすいかor100万円獲りやすいか」という方向の話が主になるような懸念がある。そうなっちゃうと、番組の方向性に水を差すことになりかねないのでは、と心配したりして。そうでなくても「やっぱクイズ強いとか、東大生です、とかみたいな強烈なキャラを持った人しか出場できないのかな-」などと、誤った認識がネット上で散見される。もちろん、昔からクイズ番組に出演するには、ある程度キャラ戦略が必要なのは言うまでもない。

・ただ、今はネット社会。番組に出演するための「必勝法」が一気に駆け巡り、みんなが番組出演のため、無理矢理ジャンルを用意して、にわか仕込みの勉強をしまくるようになると、番組の寿命は縮む。

・番組のオーディションでは、いろいろアンケートを書く。二朗さんに渡される個人カードに書いてあるのは、その内容のごく一部である。で、その中に「所属するor過去に所属していたクイズ研は?」みたいな質問があったので、「東大クイズ研」と記した。ところが、私が東大出身であることには一切触れなかった(収録時も触れられていない)。取材VTRの撮り方でも分かるように、いかにそのジャンルへの愛が深いかを強調するのがこの番組の基本線だ。ここがこの番組の演出上唯一のルールだ。そこに私の学歴は関係ない。だから、私は「昭和お笑い史に異常に詳しい単なるおっさん」というキャラとなっている。もちろん本人、その扱いにたいへん満足している。こういう演出が続く限り、番組はぶれない。数字が伸びるかはわかんないけど。

・ところで、番組出演後、同じような質問を複数の人から受けたので、差し障りのない範囲で回答する。一番多かったのは、「あの番組は何本録りなの?」。秋田から普通そんな何回も通わないだろう、ということで訊いてくるようだが、2時間SPは確実に1本録りです。私の出場は3回だが、隔週土曜日収録で、とも午後3時収録開始。収録終了は日によってズレるが、1回目(年明け最初の放送分)は7時30分ころ、2回目(次回放送分)は8時を少し過ぎたころ、3回目(前回放送分)は7時20分ころだったと思う。たぶんスタジオを借りている時間や、出演タレントの都合で決まっているのだろう。

・「オーディションではどんなことするの?」→アンケートを書き、その後面接。私のときは2(スタッフ)対1(私)。アンケートの内容を踏まえた雑談という感じ。オーディションの必勝法はよく分からないが、よほど面白いジャンルを持っている人以外は、喋っていて楽しそうな人を優先して出場させているように思う。だいたい一部の例外を除き、チャレンジャーはみんな陽気だもの。

・「賞金は100万円もらえるの? それとも100万円から税金を引かれた額をもらえるの?」→案外多かった質問。結論から言うと、100万円もらえます。テレビ局から100万円プラス税額が支払われ、源泉引かれて100万円手元に(振り込みだけど)いただけるということです。なお、100万円にブロックボーナスが付いた場合も、5000円プラス税額が支払われ、源泉引かれて5000円いただけます。何でお前がブロックボーナスまで言及できるんだ、という疑問については秘密。なお、賞金に源泉がかかるのは50万円を超えた場合である。

・クイズの賞金の上限が100万円だったころは、100万円から源泉引かれた額がもらえた、という話を聞いたことがあるが、今は200万が上限だから大丈夫なのでしょう。

・ということで、なぜか次の土曜日もちらちら映ると思われます。暇で暇で本当に暇で仕方が無い場合のみ、私を探してみてください。今回が一番見つけづらいです。