ちょっと聞いてよこのCD ちまたでパクリというウワサ 

・先日アップした原稿について、特段反響はないが、自分の備忘のためにいくつか記しておく。

 

・雑多な内容になってしまったが、今回の原稿で本当に一番言いたかったのは、「三択クイズは、『解答を選ぶクイズ』ではなく、『解答を選ぶ根拠』を考えるクイズである」ということなのである。

 

ウルトラクイズの問題について、いくつか付記しておく。

 

・第3回後楽園「鉄はさびると重くなる」も、「ぴよぴよ大学」に同じ問題がある。これも曰く付きの問題として一部では有名(「鉄」そのものが重くなっているわけではない)。「ぴよぴよ大学」のネタはいろいろなところで繰り返しパクられているようで、引用なのか孫引きなのかもはや分からなくなってしまっているのがウルトラクイズの時代の状況だと思う。

 

ウルトラクイズの問題が、確実に「クイズ本をパクった」と断言できる事例がある。それは第1回800問ペーパークイズ。当時、NHKの「ホントにホント?」という番組が人気だった。これは「日本人の質問」とほぼ同じテイストの4択クイズなのだが、この第2巻(第1回ウルトラ直前に発売)の問題のうち、少なくとも14問は問題・選択肢ともにペーパークイズと非常に似通っているのである。ちなみに第2巻に収録されている問題は29問である(なお、第1巻からも2問はパクっている)。

 

・想像するに、とにかく800問揃えなければならず、無理矢理いろんなところからかき集めたというところだろう。まさか後で書籍化されると思っていなかっただろうから、パクろうが何だろうがどうでもよかったのだろう。よくよく見ると、「キャンディーズの3人のニックネーム、ランとミキとあと一人は?」の200問くらい後に「次のグループのうち3人組は?  ①ビューティーペア  ②キャンディーズ  ③ピンクレディー」を出している。無茶苦茶である。せめて後者を先に出すべきでは?

 

・ペーパークイズといえば、第4回の問題を見ていたら、ペーパークイズで出た問題が、そのあとのチェックポイントで早押しになって出ているケースがあった。ペーパーで「将棋で互いに同じ手を3度繰り返すことを何という?  ①百日手 ②千日手 ③萬日手」を見つけたら、そりゃ驚くって。ほかには「じゃりン子チエの家業」「話がピーマン」がかぶっている。ちなみに、○×に出ていたコップに水を入れたときの音の問題、ソルトレイクシティでも出たことになっている(が、未放送)。

 

・第5回はアカプルコで問題が足りなくなって、急遽日本から送ったことで有名である。これも、既製のクイズ本から問題をかき集めたような気がしないでもない(個人の感想です)。ベタが多いのはまあいいとして、ノックスビルの「ドドレレ→ミミレ」も「左のポッケ→チューインガム」も、クイズグランプリの本にあるのよね。特に前者は、自作でかぶる可能性は少ない問題だろう。

 

・もう一つだけ。ウルトラクイズ史上最も曰く付きの問題は「日本では、太陽が頭の真上に来ることはない」であろう。これも「ぴよぴよ大学」にあると思って必死で探したのだが、残念ながら無かった。私の仮説は「沖ノ鳥島が日本に返還される前に書かれたクイズ本or科学ネタ本に影響を受けて作成した問題だろう」というものである。そういう本があったらだれか教えてほしい。

 

・そういえば『クイズの神様②』読了。感想は・・・特に述べる必要ないかな。一つだけ述べておくと、あのシャワーシーンは絶対にいらんでしょ。

青春は長い坂を登るようです/誰にもたどりつける先はわからない

・世にある高校生クイズの感想の多くは、「高校生クイズはいかにあるべきか」という、執筆者の立場やイズムを前提として書かれている。そこには、いちテレビ番組に過ぎない「高校生クイズ」に対して、自分が抱く「クイズの理想像」「テレビ番組の理想像」「高校生の姿の理想像」「高校生活の理想像」などが図らずも反映されてしまっているケースが多い。その意味で、「高校生クイズ」は、テレビ番組にしては背負わされているものが多すぎるのである。

 

・私の場合、「所詮テレビ番組は、何かの理想を体現するために存在するわけではない」「クイズとしておもしろければ、何でもいいんじゃない?」「高校生も、そのくらいのことを理解して出場した方がいい(だからあまりマジになりすぎない方がいいよ)」「ただ、高校生のウブでマジな心をあまり利用しすぎない方がいい(だからあまり煽り過ぎなさんなよ)」という立場に立っている。私事ではあるが、このことははっきりさせておく。

 

・で、感想を。

 

・○×は正直言って既視感のある問題が多かったが、基本的には良問(何を持って良問というかはよくわからんが)をそろえた印象。ただ最後の「犬=カメ」の問題はちょっと残念だった(「犬=カメ」を説明しなきゃいけない時点で、成立していない)。

 

・にしても、どろんこクイズに拘泥(どろんこだけに)し続ける必要があるのか、やや疑問である。高校生クイズ(というかウルトラクイズ)の伝統のおかげで、どろんこという形式が「コンプラ警察」の餌食になりにくいから、クレームがつく心配をせず、かつ高校生をバラエティー番組的なひどい目に遭わせられるという、演出上たいへん魅力的な事情はよく分かる(○×落とし穴クイズ、とかだとコンプラ的にアウトだもんね)。○×クイズの面白さを視聴者に味わってもらう、という昨今では非常に貴重な機会であることも認める。その上で「ほかの企画はないのか?」と言いたくなる。第10回準決勝みたいなのとか。

 

・北海道で行った走るクイズも、見てて全然おもしろいと思わない(個人の感想です)。高校生クイズに体力が必要だというコンセプトを否定する気はないのだが、両方を走らすために問題を易しくしているから、本当に体力だけの勝負になりがち。体力だけが優れていれば(というか、足さえ速ければ)勝てる、というのは、もはやクイズと呼べるのか? せめて、体力に知力や運や駆け引きなどを絡めるルールにできないものか。第10回準決勝みたいなのとか。

 

・北海道のクイズについて付言すると、勝たせたいチームに有利な問題を出題することもできる。また、勝たせたいチームと負けさせたいチームを組ませることも余裕で可能。その意味で、作為的という疑念を持たれやすい形式であることは強調しておきたい。1対1クイズには、そういうリスクが常にあるのである(ということは、知の甲子園時代にも指摘しておいた)。

 

・駅伝ばらまきクイズは、ルール盛り込みすぎ。走らせすぎ。あと、尺が長い。見ててしんどい。

 

・それ以降は、競技クイズ的なクイズ問題ばかりで、「視聴者ついてこれる?」と他人事ながら心配になった。この辺は昨年と同じ感想。

 

・競技クイズの勝利を目指して努力しまくっている人たちだけを主な参加対象として想定している現状からすれば、今回も「現代テレビ的要素・競技クイズ的要素・高校生クイズ的要素・高校生参加型バラエティー的要素、それぞれのバランスを見事に取り得た形」と言うことができる。ということで、番組としては成功したといえるのだろう。私にとって面白かったか、といえば、それは全然別の話。

 

・「今の高校生クイズは、一般の(普段からクイズをやっているわけではないような)高校生がクイズを楽しむ機会になっていない!」と思わないこともないが、最初に書いたように、たかだか「いちテレビ番組」に、そのような責任を負わせる必要はない。みんな期待しすぎ。何度でも書くが、たかだか「いちテレビ番組」なのよ。

 

いいだけ生きてきた我らに もう未来なんぞ語れないが

・ということで、7月13日(日)に、たいへん久々にクイズの集まりに参加した。久々ならもっと問題持って行けよ、という話なのだが、なかなかそうもいかない。

 

・さて、今回は40代後半~50代前半のおっさんに大学生という両極端な参加者しかおらず、これはこれでなかなか興味深い感じだった。殊に、大学生の方々が「普段こんな感じの問題をやってます」ということで出してくれたフリーバッティングの問題群に、いろいろと思うところがあった。

 

・要は、「全然わからないジャンル」の問題がかなりの割合存在するのである。特に、ストーリーを前振りにしつつ、「最近の小説(どっちかといえば若い人向け)」「最近の漫画」のタイトルを問う問題が多いように感じた。

 

・そのことは全然構わないのだが、さてこういう問題が出題されるとして、それでも若い人にクイズで勝ちたいと思ったおっさん(別に男性である必要はないのだが)は、どうすべきか。決まっている。小説や漫画を読みまくるのはさすがに現実的ではないので、①若い人のクイズ問題をキャッチアップする術を手にする、②雑誌「ダ・ヴィンチ」(KADOKAWA)などを使い、小説や漫画のタイトルを問題にしまくって覚えまくる、のいずれかの戦略をとることになるだろう。

 

・もっとも、所詮こうした問題は時事問題であって、同じ問題がその後も繰り返し出題される訳ではない(と思うが、違うかも)。現在は「なぜ今その問題を出す必要があるのか」というような批判的言辞を極度に恐れる時代だから(私は恐れないよ)、古びた時事は最も嫌われるのである。よって、ある小説・漫画について出題されるのはごく短い時期に限られる(もっとも漫画は連載があるから、やや長い時期かもしれない)。

 

・それでも、若い人とクイズをやって勝ちたければ、やっぱ覚えまくるしかないだろう。早押しだけなら、そういう問題を捨てても勝負できると思うが、今は「漫画のタイトル覚えまくれば、あの大会のペーパークイズは1点上乗せできる」とか、そういう話がたぶんあるので(想像です)、座学的に捨てられるジャンルというものがなくなってしまっている時代なのだ(想像です)。

 

・いずれ、クイズに勝つために覚えなければいけない問題が、どんどん増えていく状況。若い人(大学生とか)だと対応がきくのかもしれないが、年をとればとるほど、がんばって対応しようという気持ちがなくなっていく(想像です)。それでもクイズに勝ちたいおっさんはどうすればよいか。これは非常に単純な話で、おっさんはおっさん同士で大会を開いてクイズをすればよいのである。オープンな大会なんかやめて、若い人抜きで狭い大会を開き、お互いに参加し合おう。それが一番楽しいって。

 

・「クイズはいろいろな世代の人と仲良くなれるところがいいところなのに、狭い世代だけでクイズをするのはよくない」とかいう意見も聞こえてきそう。でも、同世代の人とのクイズが一番面白いに決まってる。世代交流なんて、偶にやるから良いのであって、無理に日常的にやろうとするから「老害」だとか言われてしまうのだ。

 

・史上最強のころからクイズを続けている人たちがみんな50代になろうとしている。だったら、50代以上限定のクイズを模索するのは決して悪くない。「クイズに女性を参加させたい」という悩み(があるとして)も、案外解決するかもよ。まあ、クイズ後の飲み会があんなザマだとダメだろうけどね。

えっ!さよなら

・そういえば全然更新していないのだった。ということで、なぜかこんなタイミングで生存報告。

 

・まず、私が現今のテレビ番組にいかに気持ちが向いていないかを書いてみたい。

 

・「ダウンタウンDX」終了発表。おわりはいつも突然だが、このタイミングには多少驚いた。

 

・もっとも、最近の「DX」については、海原ともこ師匠ではないが「もっとしょうもないもの見たかったです」。なんかここ数年は、すべてがコントロールされすぎていて、ただただ段取りを追うだけの番組になっていた感がある。最近は「アメトーク」とかも、そういう「準備してきた感」が感じられてしまうので見なくなってしまった。というか、テレビが最も嫌ってきたのは「段取りをただこなすだけの番組」ではなかったのか。別に私は「段取りがない方がいい」と言っているわけではない。

 

・たとえ段取りがきっちりしていても、「のど自慢」はいつ見てもどきどきはらはらする。これが正しいテレビ番組のあり方なのだ。準備を完璧にしていた「ウィークエンダー」だって生放送。「クイズダービー」は生放送ではないが、生っぽくしていた。「ダウンタウンDX」ももっと生っぽく収録すれば緊張感が出て面白かったと思う(浜田さんMCなら絶対にそれが可能だ)。結局、私にとってテレビは「何ともいえない微妙な緊張感」が漂っていないとおもしろくないのである。ということで、最近のお気に入りはやっぱり「向上委員会」とか「脱力タイムズ」の緊張感なのである。でもそういう番組って、そんなに求められてないんだろうなー。でなきゃ若い人があんなにユーチューバーの緩い動画なんか見ないって。

 

・次に、私がいかに現今のクイズに向いていないかを書いてみたい。

 

・「勝抜杯」の動画の音声を何となく聞いている。問題作成者の仕事柄か、スポーツの問題が非常に多いのだが、みんなガンガン正解していく。皆さんスポーツ好きなんですねー。私はスポーツに本当に全く心から興味がないので、そもそもクイズ問題におけるスポーツ問題の割合が多すぎないかと常々疑問に感じていた。かつてはよく、ペーパー問題の5分の1がスポーツだったりした(あれは今でも意味がわからない)。そのころも不平をよく述べていたが、どうも当時のクイズ好きはスポーツ観戦好きでもあったようで、私の不平に耳を貸す人はいなかった。

 

・私はスポーツにもベストセラーにも最近の漫画にもアルファベットの略称にも全然興味がない。クイズに勝つことを目的として、そういったものに触れようなどとは夢にも思わない。

 

・よく「クイズ問題が知識の入り口になる」とか「クイズ問題をきっかけに知識が広がる」とか「クイズ問題から興味が広がった」とかいう言説を耳にすることがある。ということは、「どんなことにも知的関心を持つような人」「自分の世界を広げようとしている人」がクイズ界にはさだめし多いのでしょう。私は真逆で、自分の興味の範囲(そんなに狭いとは思わないが)に入らないことに対しては、たとえ面白いクイズ問題を提示されても、何ら知的好奇心がわかない。

 

・「いろいろなことに興味を持つ人」と「自分の興味のあることをとことん突き詰める人」とを比較して、知的活動という観点から優劣をつけることはできない。ただ、クイズには前者の方が向いているのは言うまでもない。私は後者。だからといってクイズが嫌いではないのは、なぜなのだろう? 興味のあることを突き詰めて100万円もらったからか?

DOKIDOKIさせてよ 遊びなら楽しくして

・以前も書いたが、秋田オープン(2025年3月1日)には参加しない。別に他意はなく、この日は仕事的に外せないからである。思えば、仕事が理由でアタック25の30周年大会も、ホールドオンも予選通過しておきながらキャンセルしたのであった。

 

秋田県でクイズ大会が行われることは慶賀に堪えない。できるかぎり、秋田在住のクイズプレーヤーが楽しめるような大会になることを祈念している、のだが・・・うちのサークルでは、残念ながらキャンセル待ちのほうに名前があった人がいた。うーむ。なんだかなあ。こうなったら、私がいつか秋田在住の人しか参加できない大会をやるしかないかな。

 

・付言しておくが、別に遠征するという文化を否定しているわけではない。強豪がいない中で大会をしたら、秋田の人がクイズを楽しむチャンスがもっと増える大会になるんじゃないかな、と思ったまでである(秋田限定問題も出しやすいでしょ)。もちろん、クイズを楽しむチャンスが「大会」である必要は全くない。遊びとしてのクイズで楽しむなら、「大会」以外の形もあるかもね(大例会とか)。

 

・あと一つ付け加えておくと、3月1日の秋田はまだ相当雪深い。最近は雪がなくなってしまう年もあるが、めちゃめちゃ雪深いこともある。雪のない時期の方が開催に向いているような気がするのだが、いろいろあるのでしょう。ということで、秋田くんだりまで遠くから来る方は、くれぐれもお気をつけて。

 

所ジョージ氏が日本レコード大賞作曲賞受賞。そういう年があってもよい。最近になって「Noogie Noogie Boogie Woogie」が「Back in the U.S.S.R.」を微妙にパクったことに気づいた(独自研究です)。「私の名前で出ています」「一年中クリスマス」「西瓜」「花婿」など、明らかにパクった歌も結構あるが、テイストだけパクったとか、コード進行だけパクった(「畳」は「アザミ嬢のララバイ」を参考にした)とか、結構そんなのがまだまだあるような気がする。だれかそういうのまとめてくれないものか。