500のコト

・いささか旧聞に属するが、クイズについて少々。
 
・「東大クイズ研のすごいクイズ500」読了。なぜデータハウスがクイズ本?と思ったが、クイズ本ではなく「東大本」だと思えば合点がいく。で、東大クイズ研が練りに練った問題と銘打っているのだが、どこぞで聞いたことがある問題が多いので、純粋な新作問題はそう多くないように思う。全問題に解説が付せられている点は画期的。しかも、解説はよく調べられていて、実にちゃんとしている。
 
・おそらく、一般向け書籍という前提があるため、解説まで読めばそれなりに興味を持てるような題材を選んでいるのだろう。割に面白く読み通すことができた(別に自分がいたサークルだから褒めているわけではない)。ともすれば同人誌の売り上げを伸ばす、という方向に走りがちなクイズの世界において、難問クイズ問題を一般向けに販売するひとつのモデルを提示していると思う。絶妙なバランス感覚、とでも言えばよいか。今まで市販されたクイズ関係者によるクイズ問題集の中では、「つい誰かに出したくなる○×クイズ777問」に次ぐ高評価。
 
・ま、普段難問クイズをやりつけている人たちからは「ベタばっかりじゃん」とか言われそうだが、そういう意見は無視しますわな。
 
・「双月高校クイズ日和」(講談社文庫)購入。小説部分にはあまり興味がないのだが(そもそも私は普段小説を全く読まない)、解説・福留功男に釣られて買った。クイズ研究会に対して好意的な評価を下している点が興味深い。福留氏といえばクイズ研究会を否定する側だったのではないか(例えば「ウルトラクイズ伝説」など)と思われているに違いないのだが、この宗旨替えはどうしたことか。もっと熟読してから感想を述べよう。