あんたにグラッツェ!

・『地下クイズ王決定戦』が本になったので、読了。興味深かったのは、ラガーこと渡辺徹地下クイズ王のコメント。ちなみに、学年が一緒のこともあり、彼のことは大学時代から知っている。

・そんな彼が「もう地下クイズ王って完全に対策のできる大会になってるじゃないですか」と発言している。その直前には「僕はわりとクイズは街の喧嘩みたいなほうが好きですね」とも言っている。全く同感。

・前者について。対策ができるようになることで、クイズ作成者が「対策した人」の知識に作問を合わせてしまうことが起きてくる。そうでなければ、作問傾向が一定の幅に収束してしまうようになる。要は、傾向と対策に合わせた問題を再生産することで、どんどん「傾向」が狭い範囲にしぼられていく、ということ。テレビで言えば晩年のFNS。ま、今の難問化したクイズはジャンルが絞られているという点で、まさにこの法則が成立している。

・だから、地下クイズ王の問題も、どんどんおもしろみがなくなっている。ま、激しさに慣れただけかもしれないが。いずれ、私が「ホントの地下クイズ王決定戦」を例会で企画しましょ。

・後者について。体系化されて勝ち方が決まってくる格闘技のようなクイズではなく、何が起きるか分からない中での対応力が求められる喧嘩のようなクイズが好きだ、という意味に私はとった。私も、そういうのが好きですね。あーこんな堅い職業でなければ、絶対に地下クイズ王を目指したのになー。

・というようなことを書こうと思っていたら、何と8月1日放送の第6回に、東大クイズ研(ある種)伝説の人・上野尚人さんが参加されていた。私も何度か謦咳に接したことがあるが、お元気そうで何よりです。