人が否定されないルール(ルールがないのが良いルール)

・「論」に疲れたので、多少実践的なことを。

・問題を作り始めた高校のころ、なかなか多くの問題を作れなかった私は、「問題の作り方」を編み出すのに、結構苦労していた。

・クイズ王決定戦ブームの頃、クイズを作るのに適しているとされる雑誌が紹介されることが結構あった。曰く「ダカーポ」「オレンジページ」「サライ」云々。一通り渉猟してみたが、私にとってはどれもクイズ問題を作りやすい雑誌ではなかった。「ダカーポ」は内容がそれなりに面白かったので当分の間購入していたが、たぶん1問も作っていない。あのころ、クイズをする人で「ダカーポ」を購読していた人は多かったと思う。

・結局私がクイズ作成のために役立ったと思う雑誌は「ESSE」「日経エンタテインメント!」くらい。「ダ・ヴィンチ」も創刊当時よく読んでいたが、何となく問題を作る気になれなかった。他には宅配だった「日刊スポーツ」が使えた。「ESSE」あたりは購読している人が周りにいなかったので、買ってすぐ問題を作って出題していた。「日経エンタ」で作った問題を出題したら、土屋君から「それって先月号の日経エンタですよね」と指摘されたので、それ以来数か月寝かせて問題を作るようにしている。

・今、私が問題を作成する主な方法は、①普段とっている読書ノートから作る、②普段見聞きして面白いと思った事柄を記録したメモ帳(①のノートとは別冊子)から作る、③クイズを作りやすそうな本を眺めながら、アイデアをふくらませて作る(時間があるときしかできないが)、の3つである。人によっては、「ラジオで聞いたことから作る」とか「新聞から作る」とか「ウィキペディアから作る」とか、まあいろいろあると思うが、それらは私の問題作成の習慣には入ってこない。ラジオは全く聞かないし、新聞を毎日細かく読む時間もないし(ちなみに、現在我が家は新聞を購読していない)、ウィキペディアは問題文にしにくい情報構成だし(このことは後でたぶん書く)。

・クイズ問題の個性は、「作成者のパーソナリティ」に加え、「どうやって問題を作っているか」によって決まってくる。問題の文体に即して作り方を紹介するページは多いが、ネタをどうやって料理しているかを紹介するページはあまり多くない。追い追い、そのあたりを書いてみたいと思う。他の人の問題を添削するより、問題の作り方のノウハウをいろいろな人が公開した方が、中高生には役に立つのでは?

・にしても、なぜ「中高生」にばかり目をつけるのだろう? 中高生にクイズを味わわせることには別に異論はないが、そのことが彼らにしがらみを感じさせ、「義理と人情」で将来的にがんじがらめにならないことを祈っている。また、「ね、楽しかったでしょう。こういうのが正しいクイズの楽しみ方なんだよ」と感じさせるようなのも最悪。この方も書いているとおり、(相手がOBに限らないが)顔色を窺ってクイズしても全然楽しくないし。いろんな人がいろんな問題を発表するからクイズは楽しいのであって(ってこれも特定の価値観かも)、そこに「規制」は極力少ない方がいいに決まっている。

・私がHPで自作問題をじゃんじゃん紹介しているのは、誰の顔色も窺わず問題を勝手に作成し、実際に生身の人間に出題し、そのことで別に批判されていないような人間が、確かに存在していることの証明でもある。って、後付けだけどね。