皆さん本気にしないでね 本当は漢字も読めますし

・「今夜はナゾトレ」を見た。思うところを少々。

 

・漢字のクイズに走り出すのは、ネタが無くなってる証拠なんですね。私は「雑学王」が漢字クイズに走ったとき、完全に「終わったな」と思ったことをよく覚えている。だって漢字限定クイズの何処が「雑学王」なのか。

 

・同じことが「ナゾトレ」にも言える。どう理屈を付けても、漢字の書き順の何処が「ナゾトレ」なのか。ちなみに言っておけば、筆順については全然理由の説明がないのね。ま、できないだろうけど。

 

・もうひとつ付け加えると、ランキング問題とか国語辞典的な問題についても、まったく同じ感想。

 

ここに書いたとおりのことが起きているわけである。ウィキペディアを見たら、今までかなり多くのパターンを出題してきたようであるが、今回は結局何処でも見るような問題に落ち着いてしまっている。

 

・なんで世間では漢字をこねくり回したクイズばかり作りたがるのか。そんなに漢字のクイズって見たいのか。飽きてこないか? 作る側の理屈は分かる。子どもでも(つーか子どもは)楽しめるし、無尽蔵(そうか?)に作れるし、どんなコンセプトにもはめやすいし、難しい問題でもリアクションは起こしやすいし。いろいろなクイズ番組で出題されるのも、まあ分かる(ランキング問題や国語辞典問題でも同じ)。

 

・ただ、どの番組でも似たような問題が出題される状況こそが、これまでのクイズ番組ブームを終わらせてきたのではなかったか(水津本にちょこっと触れられていますな)。同じパターン・ジャンルの濫造は、そうでなくても飽きっぽい視聴者の、飽きる速度をどんどん速める。「99人の壁」でさえ、今やありがちパターン問題がかなり増えてきた。

 

・だから、クイズ番組は知識クイズを主にしない方がいいんだと思う。出演者の面白さや、クイズ問題以外の部分の作り込み(「ふしぎ発見」みたいな)が大事。知識クイズを主にするから、苦し紛れに似たパターンを粗製濫造するんだもの。

 

・と、書いてみて、自分の文章にやや違和感も感じている。ホントに今、そういうクイズ番組が流行るんだろうか? 今の視聴者は、クイズ番組にそういう面白さを求めているんだろうか? お手軽に賢くなった感じがする、気楽な知識問題を求めているんじゃなかろうか? そうだとすれば、漢字問題は最高なコンテンツたりうる。私が面白くないと思っているだけで。

 

・うーん、よく分からん。一つだけ確かなことは、漢字クイズからは新しいクイズは決して生まれないということ。新しいクイズが世間で求められているかどうかは、全く別問題だけど。