正気の沙汰でないと(所ジョージ楽曲集その1)

・「99人の壁」視聴。現在、お笑い芸人として大成している人は、間違いなく「お笑いオタク」である。笑わせるテクニックだけでなく、お笑いというジャンルそのものに関する知識も豊富でなければならなくなっている。

 

・だから、そういう人99人を相手に早押しで勝ち越せるかも、と考えるのは、もはや正気の沙汰でない。いや、3本勝負で2本先取だったら、何回かに1回はいけるかもしれない。チャレンジャーが分からない問題が出る可能性は極めて低いから、3問ともやや勝負を賭けて早めに押してしまえば良い。でも、4本先取はいくらなんでもきつい。私は一般人相手でホント良かったなあ。

 

・まあ、チャレンジャーがファイナルステージにさえ進出してくれれば、そこでどんだけ負けたとしても番組としては十分盛り上がるわけで、そういう意味ではよくできたフォーマットだと思う。

忘れます 忘れます あんたが好きだったって こともね

このツイート、「愛すべき阿呆共」は99人じゃなくて100人では? それはともかく、「99人の壁」が愛すべき阿呆共99人を呼ばなくなったのは、コロナより前の話である。2019年最後の放送(11月9日)から小学生軍団が登場している。この辺、はっきりさせておく必要があると思ったので、特に記述しておく。

 

・さて、「レギュラーの視聴者参加クイズ番組」が消滅したことを、クイズ史的にどう評価すれば良いのか。これはなかなか難しい。「視聴者参加クイズ番組」と「タレント出演型クイズ番組」を分ける必然性は、そもそもあるのだろうか。どっちも同じクイズ番組じゃねえか、と判断する人がほとんどいないのは何故なのだろう?

 

・クイズというジャンルは、テレビ制作的に言うとあくまで「容器」であって、そこに何を盛り付けるのかが大事なのだ。で、最近(ここ2年近く)の「99人の壁」は、数字が取れそうなジャンルや出場者だけを盛り付けていたからレギュラーとしての寿命が延びた。そのことが分かっているから、たとえ不定期特番として復活したとしても、番組当初のような「雑多な食材をいっぱい盛りつける」タイプの、いわば保険のきかない制作はしないと思いますよ。ゆめゆめ期待せぬように。

人に頭がさげられない奴ってのは、一生 半人前だよ(めぞん一刻名言シリーズ)

・まずこれについて。個人的にはこの次の管理人さんのセリフを押しますね。ただ私にとって「めぞん」通じて最高のセリフは「ろくに手も握らせない男のことで、泣くわわめくわ、どうなってんの」(六本木朱美)に決まっている。これを言わせたくて、ここまで描いたんじゃないかと思えるくらい。この後のストーリーの伏線にもなっているし。結局この時点では、響子さんも全然大人じゃないってことですね。

 

・そういえば、さっきこれを見ていて気付いたのだが、「僕なんか生まれがいいもので」で始まるのは「あんたが大将」の3番では? 読んだとき頭の中で曲が流れたときいきなり転調していた(武田鉄矢の高音からはじまった)から気付いた。今回、訂正はしたのだろうか? 気付くのが遅くて申し訳ない。

 

ミッキー・カーチスが答えになる問題は、おしなべて「思いついたものの出しどころのない問題」になるわね。「芳村真理の最初の夫は誰?」とか「立川流Bコース、落語家最初の真打ちは立川藤志楼ですが、次は?」とか。左とん平を絡めてもダメか。ミッキー・カーチスが問題文に入っていれば・・・やっぱだめか。人間諦めが肝心。

「の・ようなもの のようなもの」

・なぜ「この前振りだとあの答えに落ち着かなければいけないのか」「そんなの勝手にさせてくれ」という「議論の・ようなもの」が発生しているようである。これについて、ほんの少しだけ専門的な話を、あえて分かりにくい形でしてみる。

 

・例えば「間口が狭く」で始まったら「鰻の寝床」が正解ではないと困る!というような思想というのは、「史上最強」的ではなく「前振り長文クイズ」的な思想が大元にある。具体的に言うと、「アマゾン川で」→「ポロロッカ!」の押しの背景にある思想と全然違う。むしろ「最高峰はエトナ山」→「シチリア島」の方が圧倒的に近い。

 

・だから、abc的クイズは、「史上最強のようなもの」でもある「前振り長文クイズ」のようなもの、と言える。

 

・などということを、時間をめちゃめちゃかけながら執筆中なのである。

取り急ぎ用件のみで失礼します

・あまり難癖を付けるのは好きではないのだが、一応取り上げておきたい。この文章について。

 

(以下引用)部員の人数が少ない高校の方には大変心苦しいところではありますが、すでに多くの部員がいらっしゃる高校の皆さんも含めてぜひご参加いただき、高校クイズ界の裾野を広げ、クイズ界をもっと盛り上げていくために、ぜひ皆さんのお力添えをいただきたいと思っております。(引用ここまで)

 

・「部員の人数が少ない高校の方」が「すでに多くの部員がいらっしゃる高校の皆さんも含めて」参加する、という文の意味がとれない。「部員の人数が少ない高校の方」にとってお金の負担が大きすぎるという文脈だったはずだが、「部員の人数の少ない高校の方」も一緒に高校クイズ界の裾野を広げよう!という話にすり替わっている。というか、「部員の人数が少ない高校の方」が既にクイズ同好会を作ってクイズをしている時点で、高校クイズ界の裾野は既に広がっている。日本クイズ協会の登録校が増えることが、高校クイズ界の裾野を広げることになっているわけではないだろうに。

 

・(引用ここから)こういうご時世なので当面はリモート大会になるとは思いますが、リモートですので全国どこの高校でも参加が可能となります。また、大会が軌道に乗り、コロナ禍が収まった日には、かつて第1回・第2回の「ニュース・博識甲子園」がそうであったように、会場に集まってのクイズを行いたいと思っていますし、その日が一日も早く来ることを願っています。(引用ここまで)

 

・ということは、リモート大会を行う現在は全国どこの高校でも参加できるが、リモートでなくなった暁にはそうではなくなるということか? リモートと会場に集まるクイズの、どっちが好ましいと思っているの?

 

・(引用ここから)具体的には学校の先生にご協力を仰ぎ、第一次予選を検定試験のような形で学校ごとに行っていただいて、上位を選抜、その後リモートによるクイズを行うことを考案中です(秋の大会は個人戦ではありますが、学校ごとに管理者として先生の登録が必須となります。非公認の場合は担任の先生かどなたかにご協力いただく必要があります。夏の大会で学校同意書に署名してくださった先生にご相談いただくのが良いかと思います)。(引用ここまで)

 

・部の顧問でもない先生に、クイズの検定試験の監督をさせる、ということだろうか。いや、部の顧問だとしても、いかがなものか。もう一度言うが、教員は協会の下請けではない。監督をタダでお願いできると安易に考えられるのは困る。当然ある程度日時を揃えて行うのだろうし、その日に学校行事でも入っていたらどうするのだろうか。そういう具体的な見通しが全然ない中で、漠然とした提案だけで年会費10000円といわれても・・・ということで「団体登録について詳しく教えてください」ということになっているのではないのか。

 

・いずれにせよ、学校の事情を知る人・高校生の事情を知る人が、協会にはいらっしゃらないんだなあ、ということは、よく分かりました。ということでまた今度。

なあおまえ、まだそんな事ばかりやってんのでっか

・ペーパーレス時代に逆行し、戯れに手に入れてみた。 これ自体は安価なのだが、送料やら何やらで、結局2倍近い金額となる。だから「戯れ」なのである。

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・なお、私はクイズ問題を無料で惜しげもなくHPで公開しているが、これは来たるペーパーレス時代を20年以上前に見通していた・・・からではなく、より多くの人が見られる状態にしておくことが私の自己満足を最大化するからである。要は、自分で作った問題を見てほしくてたまらない、ということ。クイズ的露出狂と考えていただければ良いのではないか。つまり「HARENCHI」なんですね。

 

・そしてこれは「QUIZ JAPAN」でも話題になっていた「問題集文化」に、私自身は与しないよという宣言でもある。もちろん、問題集を作って頒布したり販売したりする人を批判するつもりはさらさらない。

 

・まあ、最も大きいのは「変な問題だと思っても、無料だから許して」という、極めて不真面目な理由である。

 

・一方で写真の問題冊子のような問題集が頒布され、ひょんなことから広まったりしたら、硬直化している「問題集文化」が新たな局面に移行するきっかけになり得る。それはそれで喜ばしい。

 

・で、「QUIZ JAPAN」の所感はまた今度。にしても、「Knock Out」が三部作だったとは知らなかった。

 

昭和の空に残されている寒鴉(国語教師らしく俳句の引用などを)

・ウチの高校のクイズ研の早押しに参加することが稀にある。最近はかなりの量の問題を早押しでこなしているらしく、指がメチャメチャ早い。ベタ問の蓄積も増えてきたようだ。問題は世に無尽蔵に出回ってるからね。一方、おっさんは全然ランプが点かない。

 

・そんな中、「数学で、面積を表す」くらいで押して「V」と答えた人がいた。気になったので、「この問題って、Spaceっていう答えはあり得ないの?」と聞いてみたら、「『面積を表す』くらいで押せば、その後の『Sは』まで聞けて、その『は』が上がっているか下がっているか判断できる」というようなことを(原文のままではないが)教えてもらった。ほー、それは勉強になる。でも、私にはそういう押しは一生無理ですな。

 

・『水津康夫のクイズ全書』では、アップダウンクイズ佐々木美絵さんの問題読みを絶賛しているが、彼女のすばらしいのはボタンが押されたらそこでピタッと止めるところだと言うことだった。これについては私も21年前に既に述べている。昭和のクイズで止まっているおっさんは、クイズの変化に全くついて行けないのである。最近の執筆活動により、自分がいかに「昭和のクイズ」に留まっているかを自覚させられっぱなしなのである。

 

・ということで、相変わらずクイズの変遷について文章を書いているが、いつ完成するのか。執筆スピードは少しずつ上がっているのだが。